「お前は損するタイプだよ」と言われた言葉を、今になって考えている
学生時代にアルバイトをしていた頃、先輩から言われた言葉がある。
「お前は損するタイプだよ」。
当時は「そうですかね?」と軽く受け流して、深く考えることもなかった。
特別に気にしていたわけでもないのに、なぜか今になって、その言葉が引っかかっている。
振り返ると、当時の自分はわりと真面目だったと思う。
業務中にサボることはなかったし、手が空けば何か仕事を探して動いていた。
少なくとも、悪いことをしていた自覚はない。
だから、その言葉の意味が当時はよく分からなかった。
社会に出てから、少しずつつながってきた気がする。
今の職場では、前任者が潰れた場所や、周囲が疲弊している部署に入ることが多い。
立て直しを期待され、大変な業務を任され、結果的に残業が増える。
気のせいかもしれないし、勘違いかもしれない。
それでも、似たような状況が何度か続くと、あの言葉を思い出してしまう。
これは「自分が間違っている」という話ではないと思っている。
真面目で責任感がある人ほど、
「何とかしてくれる人」「任せても大丈夫な人」と見なされやすい。
そして、仕組みが整っていない場所では、そういう人に負荷が集まりやすい。
仕事の範囲をきっちり区切って、うまく立ち回っている人を見ると、
正直「ずるいな」と思うこともある。
以前の自分なら、そんな感情を持つこと自体を否定していたと思う。
でも今は、それも自然な気持ちだと感じている。
「損するタイプ」という言葉は、
人格の否定ではなく、注意だったのかもしれない。
真面目さそのものが悪いのではなく、
自分を削る使い方を続けてしまうことが問題だったのだと思う。
これからは、真面目さを手放すのではなく、
自分を壊さない使い方を覚えていきたい。
全部を背負わず、少しずつ線を引く練習をしながら。

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